クレオソートに代わる水性木材防腐剤『水性クレオコート』と『水性クレオコートEX』

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古くからクレオソート油(石炭クレオソート)は防虫・防腐の効果があり、電柱や鉄道のまくら木などに塗られていますが、人に対して発がんの恐れがあると言われています。

そこでクレオソート油に替わる原料を使用し安全性を高めた『水性クレオコート』及び『水性クレオコートEX』についてご紹介します。

目次

  1. クレオソートについて
  2. 油性と水性何が違うの?
  3. 『水性クレオコート』と『水性クレオコートEX』ってどんな塗料?
  4. 『水性クレオコート』『水性クレオコートEX』の塗り方
  5. まとめ

1.クレオソートについて

一般に「クレオソート」と呼ばれるものには2種類あります。ひとつは植物由来で医薬用の「日本薬局方木クレオソート」と、もうひとつは鉱物由来の「クレオソート油(石炭クレオソート)」です。その呼称が類似しているため、両者があたかも同じものであるかのように誤解された経緯がありますが、両者はその原料や成分、用途が全く異なる物質です。また、クレオソート油はコールタールを蒸留して得られる液体です。芳香族化合物をはじめ200近い成分を含む混合物で、カーボンブラックの原料や木材の防腐剤として利用されています。


2.油性と水性何が違うの?

外装用・内装用を問わず、塗料は「油性」と「水性」の2タイプに分けることができます。油性は溶剤として主に「揮発性有機溶剤」を、水性は主に「水」を使用します。一般的に油性塗料にはシンナーなどの有機溶剤が含まれており、比較的乾燥が早く環境に左右されにくいのが特徴です。水性塗料は油性塗料と比べると希釈剤に水を使用しているため、シンナーのような強い臭いが少ないのが特徴です。


3.『水性クレオコート』と『水性クレオコートEX』ってどんな塗料?

『水性クレオコート』及び『水性クレオコートEX』は屋外木部用の防腐塗料です。外部の木柵・ラティスフェンス・杭・板塀・支柱・小屋などに塗装することができます。

【 塗料の特徴 】
・屋外で使われる木部の耐久性を向上させます。
・防腐・防虫(白アリ)・防カビ効果に優れています。
・木目を生かす半透明仕上げです。
・耐候性・耐久性が優れています。


【 水性クレオコートと水性クレオコートEXの違い 】
『 水性クレオコート』は屋外置きの木材を腐れやカビ・虫の害から守りる木材防腐剤です。価格が安くローコストで施工できるのが最大のメリットで、広い面積を塗装する場合やコストを抑えたい場合におススメです。『水性クレオコートEX』は『水性クレオコート』の耐候性や耐久性を更に高めグレードアップした木製品の保護塗料です。薄目の色味の「水性クレオコート』に対し『水性クレオコートEX] はしっかりと色づきます。幅広い素材に対応できるよう、カラーバリエーションも3色から5色と色数を増やしました。

※『水性クレオコート』と『水性クレオコートEX』は混ぜて使用することはできません。


4.『水性クレオコート』『水性クレオコートEX』の塗り方

1.塗装面をきれいにする
まず塗装する前に塗装面をきれいに掃除することが重要です。塗装面に汚れがついていると、塗料がきれいに塗れない場合があります。あらかじめ塗装面についている汚れやホコリ、ヤニやカビなどを取り除いてから塗装しましょう。その際、塗装する木材はしっかりと乾かしてください。濡れた状態で塗装すると、めくれや膨れ、乾燥の遅れや変色などの原因となります。

2.古い塗膜を取り除く
ニスやペンキなどの古い塗膜はサンドペーパーなどで完全に削り落としてください。


3.塗料をよく混ぜる

水性塗料は性質上、一定期間放置すると分離してしまいます。これは水の中に溶けていた樹脂や顔料が沈殿する為に起こります。 分離しても塗料の性能には全く問題はないので、使用する前には容器をよく振りしっかりと混ぜてから使いましょう。この作業を怠ると色が薄くなってしまったり、効果が充分に得られない場合があるので特に注意してください。

4.塗料を塗る(2回塗り推奨)
薄めずに原液のまま使用します。水性用の刷毛を使い、木目に沿って均一に塗り広げてください。1回目を塗ってから2時間以上乾燥させ、再度同じように2回目の塗装を行います。2回塗りをすることで耐候性や効果が格段に向上します。

・2回塗りをした場合の1回あたりの標準使用量は約140ml/㎡です。(※表面の粗い木材は使用量が増えます。)
・乾燥時間の目安は約2時間です。(※気温や湿度など気候条件によって変わります。)


5.道具を片付ける

使い終わった刷毛は新聞紙などでよく拭き取り、水で洗い流してから乾かします。 また塗料が残った場合は、容器の蓋をしっかりと閉めてください。その後直射日光・高温多湿な場所・凍結する場所を避けて保管します。

【 塗装上の注意点 】
・塗装は晴れた日に行ってください。寒い日や湿度の高い日に塗装すると乾燥が遅くなり、不具合が出る可能性があります。
・新しい刷毛を使うときは、よく揉んだり水で洗うなどして、しっかりとならしてください。
・ウッドデッキや木床などは、見えない裏面まで塗装をしたほうがより長持ちします。
・木材の樹種・材質によっては着色具合は異なります。
・噴霧器による塗装はできません。


5.まとめ


難しそうだし億劫だと敬遠されがちな木材塗装ですが、目的に合った塗料と塗装用具を選んでしっかりとポイントをおさえて行えば、初心者の方でも気軽に塗装をお楽しみいただけます。臭気が少なく取り扱いの簡単な『水性クレオコート』や『水性クレオコートEX』を塗って効果を実感してみてはいかがでしょうか。

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